それはふいにみえた全貌だった
視界をさえぎるものがなにもない
まったく予期せぬ一瞬にふと虚をつかれた
And more,
いつもは殺風景なコンクリートを下から見上げるだけだったその上を
なにがどうどんな感じで動いているのかが、つぶさにみえた
はっきりと俯瞰で
これは見てもいいものなのか?
目を見開いたまま急に不安になる
Yes but,
みえるものがみえるようになっただけ
みえないものもみることを全貌っていうんじゃないかい?
声の方を振りむくと、そこには完璧な夕暮れがいた