編集部:画期的な操縦方法を体得されたと伺いました。
伝説の船乗り(以下、伝説):そげな大げさなものでもないでげすよ。
編集部:くわしく教えてもらえますか。
伝 説:俺っちの船にはマストがないのでさ。いまの言葉でいうとコストカットさね。
編集部:節約の一環でマストをとりのぞいた?
伝 説:そんなどご。でさ、両手を横に広げて風をからだ全体で感じるのさ。
編集部:こんな感じですか?
伝 説:そうそう。ディカプリオみだいにね(笑)そんでいい風どっから吹いてるって聞ぐどね、あっちとか、こっちとか聞こえてくんでさ。
編集部:どこから?
伝 説:こ・ご・が・ら。
日に焼けた大きな手をグーにして
伝説の船乗りは、胸の中心をごんごんごんとたたいた。
正式には、俺っちにノックノック操縦法というらしい。