雅日ノート

ちょっと不思議な「いつかのだれかのどこかのなにかのお話」サプリ

黄色い神さま

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ラッパの音が聞こえる。
遠いところから、右ななめ後方から、さらに左前方からも、
ブーブー、ブーブー。

 

同じ音が、あちこちから聞こえてくるひとつの音階がたがいに重なりあって、
雲ひとつない青空の、ずっとずっと高い透明なところまで突きぬけていく。

 

歓声。
大地が揺れる。

 

高まる鼓動の渦のなか、ひとびとの足がついに10cmずつ浮き上がりだした。

 

スモークの煙があちらからも、こちらからも焚かれる。
いよいよ、あの人があらわれるのだ。

 

ついに、そのとき。
すべてが黄色い世界の神さまの名を口にする。
生まれてはじめて耳にする絶叫。
これは自分の声?

 

あたまが痺れる。