まさに圧巻の出来であった。
やや大げさなほど上下に動く、とじた唇。
上の下の横の角の、やわらかく繊細な筋肉が、
0.00008秒単位でヨレ、突き出、縮むさまは、スローモーションの如し。
久しぶりにみた、妙技といえるだろう。
まるで別の意志をもつ軟体なる何者かが、豊かに表現されていた。
つづく右眉毛の演技。
ここも危なげなくこなし、規定の2mmを正確に上げた。
起承転結の転にあたる重要なパートである。
そして、結。
溜飲、およびその後の表情ですべてが決まる。
しかしここは競技の性質上、残念なことに筆舌しがたい。
限定公開中の動画を、ご鑑賞あれ。
「First Byte Expression 第3回 世界大会」